うーん、どうしてかなぁ。見終わったとき原作で感じたような快感、カタルシスがもう少しだった。


一見落ちこぼれ集団が実は個性豊かな実力者の集まりで、正規軍を出し抜くというのは一つの王道パターンである。
例えば機動戦艦ナデシコや、パトレイバーがそうであり、ある意味初代ガンダムもこのパターンであるといえる。
落ちこぼれという属性を抜けば宇宙戦艦ヤマト(2作目以降の映画)も無理やり当てはめることができるかもしれない。
のだめカンタービレにおいてはSオケがその役なのだ。
そして、正規軍(Aオケ)を打ち破るカタルシスを得るために、Sオケも決して順調にことが進まなかったということを3話くらいかけて
描いてきている。
その前フリとタメがあってこそ、Sオケの名演奏が生きてくるのだ。


…というのは、実は原作を読んだ時点で、アニメ感想に書こうと思って考えていた文章だ(笑)。
が、アニメだといまいちそれが達成感、打ち破った感が無かったんですよ。
のだめでも原作と同じくらいおもしろい、感動する話のエンドテロップは殆ど金春さんだった。
この話、脚本・演出を金春智子さんでみてみたかったな。
いや、決してアニメのこの話も出来が悪かったわけではないんですが、期待値が大きすぎたのかな。
原作読んでないで見てたら
あとプリゴロ太がちょっとしつこすぎたかな。確かに千秋が変わるきっかけではあるんだけど、ちょっと長すぎた感じ。
あ、でも原作では宇宙飴のところ強調されてなかったので(もしくは無かった?)そのあたりの意味はよくわかってよかったと思う。


ダメだったときの練習中Sオケの演奏と、最終的なSオケの公演の音源って同じ(もしくは同じレベルの完成された)音源ですよね?
だからSオケが成長したって感じることができないのかも。(練習中から上手すぎと感じちゃうので)
これが練習中のSオケをどこかの高校の吹奏楽部(下手が条件)からだんだんアマチュアオーケストラ(腕はそこそこ)へ変えていって、そして最後、公演のシーンは名演と呼ばれる音源に切り替えていったとするともっと感動したのかもしれないと思った。
もしそういう構成になっていたとしたら、それは聞き分けられないくせにえらそうなことを言う、私の勘違い・知ったかの痛さをあざ笑ってください。