その2

http://d.hatena.ne.jp/toronei/20060323/X を読んで気づかされたのですが、
NHKの「爆笑オンエアバトル」のチャンピオン大会の決勝が放送されたらしい。
最近見てねーや。^^;
というか、最近見る価値がなくなってる気がする。
爆笑オンエアバトルは新人芸人の登竜門としての役割や、
ベテランといえども気の抜けない芸を磨くガチンコ勝負の場所という役割を
すでに果たさなくなってると思うので、もう番組を終えてもいいと思う。
正直、ラーメンズアンジャッシュとかが出なくなったころから、出てくる芸人が小物化して面白くないもん。


芸人の中にも売れてきたらオンエアバトルは卒業という空気が出てきたのかもしれませんね。
売れないうちは全国に名前を売るという意味で、10戦8負でも出る意義があるのだろうが、 
(なんせNHKは全国ネットだし)
逆に売れ出すと、オンエアバトルで落ちることは営業的にマイナスになるんでしょう。
(面白く無いから落ちてるんだという)


オンエアバトルはアナウンサーが2代目、3代目だったころがピークだったと思います。
(私が見だしたのは2代目の2年目くらいからなんですが)
あのころは、オフエアの組にあまりにもったいないのが多くて、衛星では完全版が放送されてたくらいだが。(それが理由ではないだろうけど)
一時番組終了が噂されたときには、私はNHKに存続を求めるメールを出したのだが、今となっては終わっても大勢に影響ないと思う。


オンエアバトルのシステムは画期的なとっても良いシステムだと思うんですよ*1
上位5組だけがオンエアできるというガチンコ勝負。ベテランでもうかうかしてると
落とされてしまうという緊張感。
そのガチンコ勝負も民放がやらせでやるような、シナリオがあって演出されたものではなく、
評価を(しったかの似非文化人や芸能人などに任せず)客席の素人に評価させることで、
客観性と、TVを見てる視聴者の感覚に近いものを生み出している。
NHKがスポンサーフリーであることや、それに絡んで、
芸能プロダクションなどの力関係などのしがらみからも割とフリー(なんじゃないかな?)であることもプラスに作用してるんでしょうね。
そう考えると、NHKだからこそできた番組なのかも知れません。
そういった意味ではNHKに続けてほしい番組ではあるんですが、ある時期から
昔の純粋さが失われたような気がします。
まず、審査員側がミーハー化してしまって、ある程度名前が売れちゃうとそれだけで
ボールが流れちゃう雰囲気になってしまったこと。
そしてなにより新人芸人の総合力の低下があの番組をつまらなくしてしまったんでしょうね。
(ベテラン組が相対的に強いという構造がより強化されてしまった)


その全盛期のオンエアバトルの役割はある時期から「エンタの神様」が引き継いだと思うのだが、こちらもそろそろその役割を終えていると思う*2
というより、お笑い芸人が増えすぎてお笑いバブルがはじけ、もうお笑い市場全体が終焉に向かってると思う。
かつてはそれなりに「芸」や演技力を持っている人たちが多かったが、今は勢いや一発ネタだけで、ほんとつまらないもの。


その「増えすぎて質が落ち、つまらない」という状況に今のアニメの状況が重なってる気がしてちょっと心配なのです。

*1:番組の放送の関係で持ち時間が5分前後というシバリとか、弱点もそれなりにあるけど

*2:エンタの神様の意義は、NHKではしょっぱなから放送されないような、お下劣方向の芸人に門戸を開いたことだと思う。でもそのゲテモノ方向ももう飽きられた。