どうやらF-22を次期主力戦闘機として導入するのが相当難しくなったようだ。
まあ、ここまできたらスペックダウンしたモンキーモデルを高い金だして横車押してまで買わなくてもいいのでは?
どうやらF-22稼働率がとても低く、ステルス性を維持するためのメンテナンス費用がものすごく高く、そのステルス塗料は雨に弱く、雨の多い日本だとさらに運用コストが高くなりそうだということも分かってきた。
そこで調べてみたんだが、アメリカから代替案としてF-18E/FやサイレントイーグルやF-35なんかを買わされるよりはユーロファイターを主力戦闘機として導入するのが結構いいんじゃない?と思えてきた。
F-18は戦闘行動半径に難点あり。基本的な設計思想が艦載機なので、広い領空を防空する目的には向いてない。
サイレントイーグルはベースF-15なのでなんのかんの言って古い。いまさら3.5世代機かよ。(注:意図的に評価を過小表現してます。一応第4世代ではある。ちなみにユーロファイターは4.5世代機扱い)まだ実機が出てきてないので本当にステルス性能がどのくらいあるのか分からない。
F-35はまだ実戦配備されてなく、当たりか外れかまだ分からない。(私的には大外れの気がする。大体主力戦闘機、艦載機、垂直離着陸機という相反する要求をほぼ同一デザインでこなそうなんてのが根本的に素性悪い。できの悪いマルチツール*1だ。)
領空の下が地面よりも圧倒的に海である日本の場合、伝統的に双発機が好まれる。F-35は戦闘行動範囲も狭そうだ。それにF-35は開発に参加表明してる国ごとに配備される順番があって、日本は割り込ませてもらえない限り相当後になるはず。
そこで、今いちばんいい選択肢じゃないかと思われるのが実はユーロファイターだ。
なんといってもライセンス生産が可能でメーカー公認で魔改造OKが出ているのが大きい。
戦後、日本が航空機研究をすることを禁じられ、技術者が散ってしまってから国内メーカー単独で航空技術の独自開発ができる底力が無い以上、ライセンス生産によって、日本の航空技術力を他国から輸入してでも高いレベルで維持できるということには大きな意味があるのだ。(F-22はおそらくライセンス生産不可)
魔改造OKというのはライセンス生産に加え、独自の技術を発達させる余地があるということだ。なんといってもF-2という魔改造の実績もある。それでもたぶんアメリカの足かせ(ブラックボックス)のもとでの開発なので思う存分改造できてないはずなのだ。だがユーロファイターのメーカーであるBAEはブラックボックスなし(技術情報をすべて開示)で良いという。(ただし、魔改造の結果をこっちにもよこせとか言ってるんだっけ?)
正直機体が小柄で大量に燃料を積めるわけではないので戦闘行動範囲が不安なのだが、そこはスーパークルーズ可能だったりするので何とかカバーできるのではないか。
また使用する兵器が現在のアメリカのものと違うのではないかと言われそうだが、サイドワインダー、AMRAAM等現アメリカのミサイルをそのまま搭載できるので問題ない。戦術データリンク(特に米軍との)が最大の問題だろうが、そこは魔改造に期待する。
また欧州機の導入はアメリカに対して「すべてお前らのいいなりにはならないぞ」という、ある種の警告にもなるのではないか。


※もっとも本気で導入する場合、アメリカに相当根回ししないといけないとは思うが、そこは「だってお前らがF-22売ってくれないんじゃん」という強烈な言い訳が使えるしね。


ステルス性がないのでは という疑問に対しては、そもそも機体が小さいのでレーダー反射面積が基本的に小さく、さらに正面からエンジンのタービンブレードが見えないように設計されてるなど基本的なところは抑えているので、そう大きな問題でもないと思う。また、日本の場合交戦規定により目視範囲でしか戦闘しないはずなので(レーダーだけで敵機認定してミサイル撃って落とすというのができない)ステルス性を持っていても意味が無いという説もある。(まあステルスの優位性は一方的にミサイル撃たれて打ち落とされる確率が低くなるという程度の意味しか持たないだろう)


またユーロファイターはマルチロール機なので、対艦攻撃機としてもちょっとの改造で使用できる(現にハープーンは搭載可能のようだ)。
それに秘密だけど、深部侵攻能力にも優れているので、某北の国の核施設に先制攻撃かけることも可能かもしれないよw
また、導入経験の無い欧州機なので運用に困難が発生する可能性も指摘されてるけど、そのへんはエゲレス、ドイツと仲良くして教えてもらえばええねん。(イタリアとスペインには期待してませんw)それにライセンス生産するなら基本部品は国内生産可能なはずだし、運用が困難なら英独西伊で動いてないはずよ。
ただ、ライセンス生産の形が機体のすべてを生産可能なのかどうかは気になるね。
ユーロファイターの場合、配備数に応じて各国が機体のそれぞれを分相応に生産していて、右翼と左翼ですら生産国が違うんですよね。(フラップの外側、内側でも生産国が違う)この分担生産に日本が組み込まれるのならライセンス生産の意味が無いんですが、実際どういう形になるんでしょうね。


というわけで、ちょっと調べてみたら意外にユーロファイターの素性と環境が良かったんでFXにF-22導入派から乗り換えるものであります。
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*1:レザーマンレベルならば、よくできたマルチツールだが、それでも結局ペンチ等の機能をひとつだけ切り出して比較すると、単一機能の専用ツール、ペンチ、ドライバー、ナイフには性能面では絶対的にかなわない。まあジャラジャラ専用ツールを多数持ち歩かなくても、(軽度の)急場をちょいしのぐことができるよという心理的お守りのような役割しかない。